湖畔のひとりごと

スイスでの生活で気づいた事などを綴っています

リサイクル

道を歩いていると、たまに『Gratis』と書かれて物が置かれていることがある。

それはこの写真のように家具だったり、子供用の本、靴、服だったり、下の写真のようにDIYで活用できそうな物や角材など、色々。要は『Gratis』イコール『お好きにお持ちください』という意味だ。

道に置かれた椅子

ダクトと鉄やすり?


同じ道を通ると翌日には無くなっていることもあるので、手軽なリサイクルとして活用されているようだ。以前、語学学校の帰りにいつも一緒に歩いて帰っていたKも、このサインを見つけると毎回中味を吟味していた。スイスは物価が高いので、特に小さな子供がいる人にはなかなか良いシステムだと思う。

スイスの家では、モダンな家具と共に古い家具や燭台、銀食器などもよく見かける。我が家にも、引き出しを開けるのも閉めるのも一苦労な家具がある。ちょっとぐらい不具合があっても、古い物が大切にオブジェとして、あるいは実際に使い続けられている。

この『Gratis』システムも、そんなモノを大切にする精神から生まれたのであろう。

そういえば、以前タイに住む友人の家に遊びに行った時、スーツケースのタイヤが壊れてしまい、仕方がないので現地で新しいスーツケースを購入した。友人に

「壊れたスーツケースは粗大ごみだよね?どうやって捨てれば良い?」と聞くと、

「こんな綺麗なスーツケース、道路に置いておけば誰かが持っていくから大丈夫だよ」

そして本当に翌朝には無くなっていた。

リサイクルも国によって色々なスタイルがあるようだ。