湖畔のひとりごと

スイスでの生活で気づいた事などを綴っています

プラネタリウムじゃない!

昨晩は夫Mの親友Jの誕生日のお祝いに、スイスの首都ベルンの中心街から5kmほど南にあるグルテン山(Gurten)へ食事&プラネタリウムという企画(とMからは聞いていた)で夕食へ出かけた。

日本で一度だけプラネタリウムに行ったことがあるが、星に全く詳しくない私は暗くて心地よい空間に寝落ちしてしまった記憶がある。

標高858mのグルテン山へは徒歩かケーブルカーを利用して登れる。レストラン、子供が乗れる汽車やアスレチック施設があり、展望タワーからはベルンの街やベルナーオーバーランドの山々が一望できる。

夕日に染まるアルプスの山々


雲もほとんどなかった昨日は素晴らしい景色が堪能できた。でも、プラネタリウムは・・・これ?

明らかにプラネタリウムにしては小さい施設


私が想像していた施設と明らかに大きさが違う。こんな狭い空間に一体いくつの椅子が設置されているのか?

そしてなぜか今回は食事が6時からなのに、プラネタリウムは9時45分からと謎のインターバル。プラネタリウムであれば開始時間はいつでも良いはずなのに、なぜ空が暗くなるのを待たなければいけないのか?

施設の大きさといい、謎のインターバルといい、そしてその時点でどこにも"Planetarium"という文字を見ていないことといい、段々不安を覚えてきた。なぜなら昨日はすごく寒かったのだ。スイスの4月はお天気のアップダウンが激しく、まだまだ雪が降る可能性もある。そして山の頂上はいつも結構な風が吹いていて、体感温度が更に下がる。誰もこの寒さに耐えられる程の厚着もしていなければ、ウィンターブーツも履いていない。

時間になってプラネタリウムだと思っていた場所に行ってみると、不安的中。そこにはドーム型の施設の天井がぱっかり割れた中に天体望遠鏡が鎮座していた。

スイスで活躍する日本の高橋製作所製天体望遠鏡


「やっぱり屋外!!」

スマホの温度計を確認すると1℃。金星、火星、月を見せてもらった時点でギブアップ。寒さに耐えられずに退散した。誰も事前に説明を読んでおらず、皆プラネタリウムだと信じていたのだった。

それでも、月はクレーターもはっきり見えて美しかった。何より、なにごとにも興味深々の主役のJが一番興奮して、我々が帰っても一人残って楽しんでくれていたのが幸いだ。

クレーターもくっきり見える月

ケーブルカーから見るベルンの夜景