湖畔のひとりごと

スイスでの生活で気づいた事などを綴っています

一番乗り

スイスの冬は寒くて長い。

うちの庭はすっかり色を失ってしまう。それがより一層寒さを助長させる。

そんな寂しい景色に一番乗りで色を着けてくれるのはエリカ。ピンクの小さな花の集合体のお陰で、そこだけ一気に華やかになる。

開花してからも雪が降ることもあり、そんな時は真っ白な雪をかぶりながらも健気に頑張っているし、お天気の良い日には先を争うように蜂たちも集まって来て、エリカの周りだけ羽音で騒がしくなる。

しばらく間を置いてそんなエリカに続くのは、真っ黄色の水仙、青紫のムスカリ、ピンクの芝桜に色とりどりのチューリップ。

これらの前に道端や他所のお庭にスノードロップやクロッカスも登場するが、それらにバトンタッチするまではエリカのひとり舞台だ。

ピンクのエリカ


スイスの春は一斉に草木が芽吹いて花が咲き、急に景色が賑やかになる。ちょっとお天気が続くとそれこそびっくりするぐらいの速さなのだ。以前北海道に住んでいた友達も同じことを言っていたので、寒い地方ではまさしく花も草木も『春が待ちきれない』のだろう。

しかしこの冬は1864年以来の暖冬だとか。なのでチューリップが早々に芽吹いてしまい、1月中旬からの雪や氷点下の日々に耐えている。このまま頑張り続けて綺麗な花を咲かせてくれると良いのだが。

暖冬で早々に芽吹いてしまったチューリップ