ネットでニュースをチェックしていたら、ドイツで起きた【世界を震撼させたドッペルゲンガー殺人事件】なる記事に目が留まった。
記事の内容はさておき、「ドッペルゲンガー」。これ自体は日本でも普通に使われているドイツ語の単語だ。ドッペル(doppel)は英語のダブル(double)なのだが、ではゲンガー(gänger)とは?と疑問が湧いてきて辞書を調べてみた。
・Fußgänger (Fuß = 足) はドイツ語初心者の私レベルでも使う「歩行者」
他には
・Kinogänger (Kino = 映画館):映画をよく見に行く人、映画ファン
・Kirchegänger (Kirche = 教会):礼拝に行く人
なるほどなるほど、gängerの前に来る単語に修飾されて「〇〇する人」的な意味になるのね!そして、
Grenzgänger。ん?Grenzeは確か「国境」だけど、これはどういう人?
辞書には「通勤・商売などで日常的に国境を往来する人」とある。なるほど~、近隣5か国(ドイツ、フランス、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタイン)と国境を接するスイス。ドイツに至っては9か国(スイス、フランス、ルクセンブルク、ベルギー、オランダ、デンマーク、ポーランド、チェコ、オーストリア)。となれば、Grenzgängerもきっといっぱい存在しているのだろう。
スイスは物価は高いが、平均賃金も高い。なので南のイタリアとの国境近くではイタリアから越境してスイス国内で働く人、北のドイツとの国境近くではドイツから越境して来て働く人も多いと聞く。そしてスイスからは物価の安い近隣国へ買い物に行く人も。
海に囲まれて地続きでは他国と国境を接しない日本では、必要の無い単語ですね。