湖畔のひとりごと

スイスでの生活で気づいた事などを綴っています

新しい有効期限のクレジットカード受け取りにまつわるごたごた話

ことの始まりは3月4日に受け取った某クレジットカード会社からのEメール。「新しい有効期限のカード発送前のご連絡」

そこにはおおまかに「新しい有効期限のカードを郵送いたします。コロナ禍以降お客様の声を反映し、非対面で受け取れるよう普通郵便でお届けいたします。お届けの住所に変更がある場合は、以下ボタンよりお手続きください」と書かれてあった。

国外移住して以来、面倒な手続きに色々悩まされてきたが、「普通郵便で送ってくれるなんて朗報だ!」と喜んだ。移住前に確か姉の住所に変更はしてあったはずだが、一応確認しようと手続きに進むボタンを押下。すると・・・出ました、電話番号認証!!私のスマホはダブルSIMで、日本に滞在している時しか日本の電話番号はオンにしない。海外ではその番号は使えないので認証が出来ない。う~ん、でも住所変更はしてあるはずだから姉の家にカードは届くだろうと、PCを閉じた。

ところが、その数日後にまたカード会社から「カードアカウントの再認証が必要です」とメールが届いた。その内容は、「お客様のカード口座にいくつかの異常が見つかりました。今すぐ以下のオンライン本人認証サービスにログインしていただくようお願いいたします」そこで、そのボタンを押下してみるも、セキュリティがかかって開けない。セキュリティ解除するしかないのかな?でもそれも怖いしなぁ、う~ん困った、と思うと同時に、自分名義の唯一のこのクレジットカードがもう使えなくなったらどうしよう?と、とても不安になってきた。

国外転出すると日本の大抵の銀行は口座を解約するよう案内をされる。日本居住者にしかサービスは提供しないという訳だ。このことが頭にあったので、「クレジットカードも海外居住者は使えないんだ?!」とパニックに。今住んでいるスイスではアルバイト程度の収入しかないため、現地で新しく自分名義のクレジットカードを作るのは不可能だろうし、何より自分のアイデンティティが奪われるような気がして気分が落ち込んだ。

そんな落ち込み気分に追い打ちをかけるように更なるメール「異常によるクレジットカードご利用一時停止のお知らせ」が届く。「ご本人のご利用か確認させていただきたいお取引がありました。登録された電話番号にご連絡いたしましたが、連絡を取ることができませんでした」云々。そして以下のボタンからご利用内容を確認しろとのこと。が、そのボタンもまたしてもセキュリティがかかって開けない。 

「あー、もう自分名義のクレジットカードは諦めるしかないんだ」と、いよいよ気分どん底の私。でも、そもそも何でこれらのボタンを押下してもサイトが開けないのか?国外からだとダメなのか?と、IT知識に疎いながらも色々考えて、VPN(仮想プライベートネットワーク)を新たに契約し、このVPNで日本から接続してみるも結果は同じ。

一か月以上落ち込み気分のまま時が過ぎ「落ち込んだってどうにもならないものは仕方がない。諦めよう」と思い始めた頃、ふと「でもなぜセキュリティがかかったのか?」と、またメールを辿って検証してみた。もう勘の良い方はお気づきですか?そうです、上の赤字は詐欺メールだったのです。よくよく見れば本物のカード会社からのメールと送信元が違っていたり、日本語の言い回しもしっくりこない部分があったりと、普通の精神状態であれば気づけるポイントはいくつかあったのだが、何せタイミングが良すぎた。そしてそれから間もなく本物のカード会社より「新しい有効期限のカードを本日発送いたしました」とメールが届いた。あー、この一か月余りの気分の落ち込みをどうしてくれよう!!と、怒りがこみ上げるものの、心の底から安堵した。

しかし、連絡メールが届いてからも姉から一向に「カード届いたよ」の連絡が無い。忙しくて連絡忘れてるのかな?と思いつつ、一週間経ったので自分からメールで聞いてみると「届いてないけど?」との返事。「えー、何で???」とまたしても不安に。カード会社のHPにログインしてみると、「宛てどころ不明のためカードが弊社に戻ってきています」とのこと。ということは、移住前に対応したと思っていた住所変更ができていなかったということなのか?どちらにしろ電話番号認証ができないため、今からの住所変更もできない。この先数か月は日本への一時帰国の予定も無いし、やっぱりダメなのか(涙)、とまたまた落ち込みつつ、何とかして解決策を見つけられないものかとHP内を閲覧していると『海外生活ヘルプデスク』なる文字を発見!年会費を払えば海外にカードも発送してくれるとのこと。最初からのこんなサポートがあることを知っていれば、今回の気分のジェットコースターは経験しなくて済んだのに。かくして無事対応を終えて、やっと、やっと安心することができた。

普段から親には「詐欺メールや電話には気をつけてね。上手い話は無いんだから」と言っているのに、上手くない話で自分がひっかかるところだった。でも、怪我の功名で、VPNで日本のamazonプライムの映画やドラマも観られるようになり、悪い事ばかりではなかったな。

後はクレジットカードが無事にこの手に届きますように!

それにしても私のカードの有効期限が詐欺グループに漏れているというのが恐ろしい。皆さんも詐欺メールにはくれぐれもご注意下さい。